スーパー戦隊の搭乗ロボ
バトルフィーバーJからバトルフィーバーロボが登場してますが、これはスパイダーマンのレオパルドンの成功を受けて、という話を聞いたことがあるのですが本当ですか?
本当です。なにせ「バトルフィーバーJ」は今でこそスーパー戦隊シリーズの3作目という位置づけにされていますが、元々は「ゴレンジャー」や「ジャッカー」の流れの作品でなく、「忍者キャプター」、「怪傑ズバット」、そして「スパイダーマン」の流れで企画された作品であり、当初はスパイダーマンの次回作として東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放映される予定だったのです。ところがテレ朝で放映されていた同じ東映エージェンシーのアニメ、「闘将ダイモス」が恋愛中心という子供にはあまりにふさわしくないストーリーだった為に人気がとれず急遽打ち切りが決定し、「ダイモス」の次回作「未来ロボダルタニアス」もまだ企画途中だった為、既に撮影に入っていた「バトルフィーバーJ」が「ダイモス」の後にテレ朝の枠に入り、戦隊シリーズはその後現在まで中断することなく続いているのです。(「ダルタニアス」は、「スパイダーマン」のテレ東枠に入りました)
「スパイダーマン」での巨大ロボ・レオパルドンの登場は、当時の東映特撮にとってまさに苦肉の策と言えるものでした。当時は特撮は完全にアニメのロボットヒーローやスーパーカーブームにおされ、その前年に放映された東映特撮作品「ジャッカー電撃隊」も「怪傑ズバット」も「大鉄人17」も結局低視聴率で終了し、その後数か月東映は特撮ヒーロー作品を作りませんでした。その間なんとか新しい特撮ヒーローを模索しているうちに、米国のマーベルコミックと数年間提携し、マーベルの人気ヒーロー・「スパイダーマン」を日本の特撮で作る案が浮上したのです。しかしスパイダーマンのみではストーリーにインパクトがなく制約ができるため、いっそのこと大鉄人17のようなロボットに乗り込んで戦うという、「等身大ヒーロー+巨大ロボ」という斬新な設定が初めて取り入れられました。結局画期的なこの案は功を奏しレオパルドンの玩具は飛ぶように売れたため、マーベル提携2作目となる「スパイダーマン」の次回作が作られることが決まり、ここでも巨大ロボを登場させることになったのです。当初は単独ヒーローを予定していましたが、ストーリーに幅を持たせるためアメコミのチームヒーローものをモデルにして「キャプテンジャパン」という複数ヒーローの作品とすることになり、さらに題名を当時流行の映画「サタデーナイトフィーバー」にちなんで「バトルフィーバーJ」としました。ただ「スパイダーマン」もアメコミを元にしていたものの結局は日本のヒーローそのもののキャラになってしまった経緯もあるなどアメコミキャラはそのまま日本のドラマには合わず、「バトルフィーバー」は明らかに「ゴレンジャー」を参考にした作品になったのです。
「スパイダーマン」で「等身大ヒーロー+巨大ロボ」が受けることを証明し、更に「バトルフィーバー」で「等身大集団ヒーロー+巨大ロボ」も受けることを証明した東映は、次回作でさらに「ゴレンジャー」を意識した設定のヒーローを出演させることにし、それが久々に「戦隊」の名のついた作品「電子戦隊デンジマン」であり、それから戦隊はずっと続いているわけです。
ゴレンジャー・ジャッカー電撃隊の複数ヒーローとスパイダーマンのレオパルドンを取り入れて、バトルフィーバーJが企画されたと聞きました・・・
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